新年に見直したいシステム運用の改善ポイント
1月はシステム運用を見直す絶好のタイミングです。
年末年始の運用を振り返ると、「年末に困ったこと」「年始にトラブルになりかけたこと」が見えてくる時期でもあります。
そうした課題をリストアップし、新年度に向けたシステム改修や運用改善を検討することで、1年を通じて安定した運用につなげることができます。
新年に必ず確認したいシステム運用のポイント
サーバ・クラウドの稼働状況
新年のタイミングで、サーバやクラウドの稼働状況を確認しましょう。CPUやメモリ、ディスク使用率に余裕があるかを把握することは、安定運用の基本です。現在問題なく動作していても、万が一サーバが停止した場合に業務へどのような影響が出るかを想定しておくことが重要です。
バックアップが正常に取れているか
バックアップがきちんと取得できているかを確認しましょう。
正常に取得できているつもりでも、実際にはデータが破損しており、バックアップから復元できないケースもあります。
バックアップは「取得できている」だけでは不十分で、実際にデータを復元できる状態であって初めて意味を持ちます。
証明書・ライセンスの期限
証明書やライセンスの期限も確認しておきましょう
業務中にライセンスの期限切れによって既存のシステムが使えなくなった場合、業務が止まってしまい納期遅延やプロジェクト続行不可能といった事態になることがあります。
新年が明けたタイミングで使用中のシステムの証明書やライセンスを確認することでいつごろ切れるか把握することができ、業務に支障が出る事態を回避することができます。
ユーザー/権限の棚卸し
情報流出やデータ改ざんといったトラブルを防ぐためにも、ユーザーと権限の棚卸しは重要です。現在登録されているユーザーが、実際にそのシステムを利用しているか、業務上その情報を閲覧・編集する必要があるかを改めて確認しましょう。不要なアカウントや過剰な権限が残っていると、セキュリティリスクが高まります。新年のタイミングで権限を整理し、最小限の権限設定に見直すことで、安全で安心なシステム運用につながります。
年始だからこそやっておきたい改善施策
運用手順書・マニュアルの更新
年始は、運用手順書やマニュアルを見直す良いタイミングです。年末年始の対応を振り返り、実際に行った作業や判断を反映させて、最新の内容に更新しておきましょう。内容が古いままだと、引き継ぎ時の混乱や対応ミスの原因になります。最新の運用手順を共有することで、担当者が変わっても同じ品質で対応でき、属人化の防止やシステムの安定運用につながります。
監視・アラートの最適化
年始には、システム監視やアラート設定の見直しを行いましょう。通知が多すぎると重要なアラートを見逃しやすくなり、逆に少なすぎると障害の発見が遅れてしまいます。実際の障害対応状況を振り返り、本当に必要なアラートが適切なタイミングで通知されているかを確認することが重要です。不要な通知を整理し、優先度を明確にすることで、効率的で負担の少ない運用につながります。
問い合わせ・障害対応履歴の分析
問い合わせや障害対応の履歴を振り返ることで、システムや運用上の課題が見えてきます。特定の時期や機能に問い合わせが集中していないか、同じ内容の障害が繰り返し発生していないかを確認しましょう。原因を分析し、システム改修や運用ルールの見直しにつなげることで、トラブルの再発防止や問い合わせ件数の削減が期待できます。
自動化できる運用作業の洗い出し
日々の運用作業の中には、手作業で行っている定型作業が多く存在します。ログ確認やバックアップ確認、定期的な設定変更など、自動化できる作業がないかを洗い出しましょう。自動化することで作業ミスを防ぎ、担当者の負担を軽減できます。年始に業務を整理することで、効率的で持続可能なシステム運用を実現できます。
新年度に向けた運用体制・ルールの再確認
緊急時の連絡フロー
緊急時は、災害や停電、大規模障害など、いつ発生するかわかりません。そうした状況で迅速にシステムを復旧させるためには、平常時からの備えが重要です。緊急時の対応手順や、誰がどのタイミングで連絡を取るのかといった連絡フローを事前に確認しておきましょう。事前に役割や対応内容を整理しておくことで、混乱を防ぎ、システムを早期に正常稼働へ戻すことにつながります。
担当者の属人化解消
新年度に向けて、担当者の異動や退職が増える時期でもあります。特定の担当者しか分からない運用や設定があると、突然の退職時に対応できず、業務やシステム運用に大きな支障が出る恐れがあります。日頃から手順書の整備や情報共有を進め、誰でも対応できる体制を整えておくことが重要です。属人化を解消しておくことで、安定した運用とスムーズな引き継ぎにつながります。
外部ベンダーとの役割分担
新年のタイミングで、外部ベンダーとの役割分担を改めて確認しておきましょう。障害対応や保守作業において、どこまでが自社対応で、どこからがベンダー対応なのかが曖昧だと、トラブル発生時の初動が遅れてしまいます。契約内容や連絡先、対応時間帯を整理し、緊急時の連絡フローも明確にしておくことが重要です。役割分担をはっきりさせることで、スムーズな対応と安定した運用につながります。
まとめ
日々のシステム運用は、大きな問題が起きない限り後回しになりがちです。しかし、小さな不具合や不安要素を放置すると、いざという時に大きなトラブルにつながる可能性があります。新年という節目を活用し、運用状況を振り返りながら一つひとつ改善を積み重ねていくことで、トラブルを未然に防ぎ、安定したシステム運用を実現することができます。